表彰式典第2回表彰式典

第2回永守賞表彰式典(2016年)

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公益財団法人永守財団(所在地:京都市中京区、理事長:永守重信)は、2016年9月4日(日) 京都ホテルオークラにおいて、『第二回永守賞表彰式典』を開催し、第二回永守賞表彰式、ならびに研究助成2016贈呈式を行いました。 会場には、永守賞受賞者、研究助成受贈者、学術関係者をはじめ、財団役員、審査委員 等財団関連の皆様方約220名にご出席いただきました。

第2回永守賞については、学会推薦、または自己推薦された国内外71件の応募の中から、審査委員会にて事前選考が行われ、6名が「永守賞」を受賞。受賞者6名による当日の講演、およびパネル展示が行われた後、審査委員会が開催され、「永守賞大賞」に藤本 博志 氏(東京大学大学院 新領域創成科学研究科先端エネルギー工学専攻 准教授)が選出されました。

表彰式では、冒頭、堀審査委員長から審査経過報告が行われ、「永守賞大賞」、および「永守賞特別賞」として佐川 眞人 氏(NBFDB株式会社 代表取締役)の受賞が発表された後、永守理事長より受賞者の皆様に表彰状・賞杯を贈呈いたしました。これを受け、受賞者代表として藤本氏、および佐川氏から、受賞の喜びの挨拶をいただきました。

受賞者には、副賞として「永守賞大賞」は500万円、「永守賞」は100万円、「永守賞特別賞」は50万円が授与されました。

続いて、今年度より開始した新規事業(助成事業)「研究助成2016」について、大学助教ら6名の研究に対し、助成金の贈呈が行われました。これを受け、受贈者代表として松谷 祐希 氏(熊本高等専門学校 機械知能システム工学科 助教)から、助成に対する謝意を込めた挨拶がありました。

また、今回の式典では、2組の特別対談<(1)宇宙航空研究開発機構-JAXA- 宇宙探査イノベーションハブ 國中 均 氏(ハブ長)× 矢野 智昭 氏(次世代アクチュエータ領域インテグレーター)、(2)金出 武雄 氏(カーネギーメロン大学 ワイタカー記念全学教授)× 長谷川 泰久 氏(名古屋大学大学院 教授/第一回永守賞受賞)>、そして『地球環境の持続的成長にむけての先駆者の研究開発』と題した2名の特別講演<(1)松波 弘之 氏(京都大学 名誉教授)、(2)赤津 観 氏(芝浦工業大学 教授/第一回永守賞大賞受賞)>が行われました。 表彰式、贈呈式などの式次第を終了後、祝賀会を開催し、盛会のうちに終了いたしました。

第2回「永守賞大賞」受賞者および研究テーマ

藤本 博志
[東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 准教授|日本]
安全性と省エネルギー性を向上させる電気自動車用モータ制御技術とワイヤレスインホイールモータの研究開発

第2回「永守賞」受賞者および研究テーマ ※アルファベット順、敬称略

荒田 純平
[九州大学大学院 工学研究院 機械工学部門 准教授|日本]
柔軟要素を内包するパラレルメカニズムの研究開発および医療・工業への実践応用
エレナ・ロモノヴァ
[アイントフォーフェン工科大学 教授|オランダ]
多自由度永久磁石アクチュエータおよび振動抑制システムの新しい概念の提案と設計手法の開発
真下 智昭
[豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所 准教授|日本]
マイクロ超音波モータに関する研究開発
中村 武恒
[京都大学大学院 工学研究科 電気工学専攻 准教授|日本]
高温超電導誘導同期モータに関する先駆的研究と輸送機器応用に向けた挑戦
西川 敦
[信州大学 繊維学部 機械・ロボット学科 バイオエンジニアリングコース 教授|日本]
低侵襲手術・治療を支援する医用アクチュエータと内視鏡ロボットならびにその制御技術に関する研究開発

第2回「永守賞大賞」受賞者 藤本 博志氏のコメント

藤本 博志

藤本 博志(ふじもと ひろし)/ 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 准教授

この度は永守賞を受賞させて頂き、大変光栄に思っております。永守理事長ならびにご選考頂いた委員の皆さま、財団関係者に厚くお礼申し上げます。
モータの高応答性を考慮した電気自動車の運動制御の研究を始めて15年が過ぎました。この15年間で、電気自動車の市販化が本格的に進み、多くの研究者・技術者の苦労が報われつつあります。私の研究室でも安全性を高める制御技術だけではなく、快適性や航続距離の改善制御技術、さらにはワイヤレスインホイールモータへと研究テーマの幅を広げ、その実用化へ向け産業界と協力をして日夜励んでいます。我が国が世界的に関連技術をリードし続けるためには、さらなる研究開発が求められています。その為の人材育成も大学人に与えられた重要な使命と自任し、大学院生たちとの研究生活を楽しんでいます。
これまで研究の苦楽を共にした研究室の学生や卒業生・研究室内外の共同研究者、ご支援を頂いた大学や研究助成団体のスタッフ、家族に感謝いたします。