ごあいさつ

代表理事 永守重信

世界に名だたるアンティークオルゴールコレクションを公開し、オルゴールの文化とその関連技術の歴史的、社会的価値を紹介するミュージアムの創設を目指して、2016年2月に本財団を設立致しました。また、2019年3月には公益財団法人へ移行し、財団の運営基盤の安定とともに、施設の創設体制を整えてまいりました。
そして、2023年3月、京都府向日市に「永守コレクションギャラリー」を開館し、希少価値の高いアンティークオルゴールが奏でる音と、その歴史及び文化の変遷を分かりやすく紹介し、子供から大人まで幅広い世代の感性に触れることのできる施設を創設致しました。

オルゴールは、ピアノ演奏やオーケストラの演奏と同じく、生の音色を私たちに届けてくれます。生の音楽には「繊細さ、優しさ、温かさ」があります。そして、それらは豊かな感性を育むものとして、今再び見直されています。オーディオはアナログからデジタルへと、時代と共に変遷してきましたが、オルゴールは17世紀に誕生して以来、絶えることなく人々に愛されてきました。また、回転体を廻す駆動部分、音を奏でる振動板と筐体、ギアを使ったカラクリから構成されるオルゴールには、ものづくりのエッセンスがつまっています。そして、こうしたオルゴールによって培われた関連技術は、世紀を越えて現代の最先端テクノロジーへと進化し、産業分野の至るところで応用展開され、活用されています。

ギャラリーではアンティークオルゴールを展示するだけでなく、「音楽」や「機械」、そして「ものづくり」の視点から、幅広い英知の結集と相互の連携協力を図りながら芸術文化・伝統工芸等の振興及び次世代への継承を行い、更には情報発信が出来るコミュニケーションスペースとなるよう取り組んでまいります。

永守重信

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