ニデック株式会社は、昨年7月23日、創業50周年を迎えた。今年は5人の副社長から新社長が誕生し、4月以降新たな体制で4年間経営を行っていく事になる。創業以来、ニデックは「日本を代表する世界的企業を創る」という創業者のリーダーシップの下でグローバル企業として成長してきた。3Q6Sをニデックの憲法として、実力・実績主義を標榜し、「儲けてくれる人を一番評価する」、「会社を良い方向に変革、改革してくれる人を次に評価する」を前提に、3P(プロアクティブ・プロダクティブ・プロフェッショナル)人材の育成に努め、「2030年に10兆円企業」を目指して挑戦していく。創業以来の三大精神「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」、「情熱・熱意・執念」、「知的ハードワーキング」を実践してきた企業であり、この企業精神を失わない限り、夢を形にできるものと信じている。
昨年は、車載用トラクションモータシステム「E-Axle」事業について、数量から収益を優先した戦略に変更したが、当社は小型 EV や電動バイク向けモータ、データセンター向けの水冷モジュール、工作機械事業、航空宇宙市場向けの eVTOL(電動垂直離着陸機)などの新規分野にも積極的に参入している。さらに、バッテリーエネルギー貯蔵システムや充電ステーションなどのグリーンイノベーションにも注力し、M&A 戦略も活用しながら、2030年度に10兆円を目指し、今後も積極的に取り組んでいく。
世界の市場は大きく変化している。過去の30年間は中国が「世界の工場」と言われながら大きく変革、成長、拡大し、米国においても情報技術産業を中心とした企業が多数誕生、それぞれの技術領域で圧倒的な強さを誇っており、これらの企業の多くはデータセンター、AI サーバー、インターネット等を駆使している。また、新興国であるインドや東南アジアの成長も目覚ましいものがあるが、当社は今後も、国・地域に関係なく、世の中にイノベーションを起こす企業に寄り添い、ともに成長していきたいと考えている。ロシアのウクライナ侵攻、パレスチナ・イスラエル問題等、今後も様々なリスクが起こると思うが、我々ニデックパーソンは不屈の精神で乗り越えていきたい。
ニデック株式会社
代表取締役社長執行役員(CОО) 小部 博志
以 上