- 会社名
- ニデック株式会社
- 代表者名
- 代表取締役社長執行役員 小部 博志
- 取引所
- 東証プライム(6594)
- 所在地
- 京都市南区久世殿城町338
- 問合せ先
- 問合せ先 広報宣伝部長 渡邉 啓太
- 電話
- 電 話 (075)935-6150
ニデック株式会社(以下、「当社」)は 2023 年 6 月 18 日(日本時間)、当社米国子会社であるニデックモータ株式会社(以下、「NMC」)がブラジル航空機メーカーの Embraer S.A.(B3:EMBR3、NYSE:ERJ)(以下、「Embraer」)と航空産業向けの電機駆動システムに関する合弁会社(社名:Nidec Aerospace LLC)設立に向けた契約を締結したことをお知らせします。本合弁会社の設立は、両者の有する世界最高峰の技術を結集し、次世代の航空移動手段の可能性を拡げることを目的とするものです。
合弁会社は 2023 年 6 月 19 日から 6 月 25 日に開催される第 54 回パリ航空ショーにおいて、空飛ぶクルマと呼ばれる電動垂直離着陸航空機 (以下、”eVTOL”)向けに製品及びサービスを提供し、Urban Air Mobility (以下、“UAM”)市場へ新規参入することを発表します。UAM とは、都市や郊外で乗客や荷物を運ぶ新たな航空システムやサービスを指し、eVTOL はその次世代移動手段の1つとして注目されております。
合弁会社の電機駆動システムの最初の販売先は、Embraer の子会社である Eve Air Mobility となります。電機駆動システムは同社の eVTOL に搭載されます。Eve Air Mobility は、効率的で持続可能な都市型移動手段を提供することで UAM 市場の世界的リーダーとなる独立系企業です。
世界 No.1 の総合モーターメーカーである当社は、合弁会社に eVTOL の機体を宙に浮かせ、推進するための駆動モータに関する技術やノウハウを提供し、航空ソリューションプロバイダーとして 50 年以上の歴史を誇る Embraer はモータの状態を管理し、周辺機器との連携を担う制御技術を提供します。両社の最先端技術を活用することで、合弁会社は eVTOL向けに電機駆動システムの開発、製造、販売を行い、将来は、eVTOL だけではなく、様々な電動航空機に電機駆動システムを提供する予定です。また、合弁会社は、NMC が 51%, Embraer が 49%の出資比率で構成され、本社は米国ミズーリ州セントルイスに位置し、両社のブラジルやメキシコの既存工場を活用して製造を開始します。合弁会社は直ちに設立手続きを開始し、独禁法等の各国規制取得次第、両社の取締役会の決議を経て操業を開始いたします。
2022 年 10 月に国連の専門機関である ICAO(International Civil Aviation Organization:国際民間航空機関)が 2050 年までのカーボンニュートラル達成の目標を採択するなど、航空業界においても脱炭素の流れが加速しています。当社が創業以来築き上げてきたモータの軽薄短小の技術と世界有数の航空機メーカーである Embraer との協業によって、電動航空機の実用化がより早く実現し、世界の CO2 削減に貢献できると考えています。
当社と Embraer は、これまで技術及びビジネスの両面においてグローバル展開をしてきた長い歴史があり、有望な技術、高い成長性の見込まれる市場を絶えず模索し、企業価値を拡大し続けて参りました。
Embraer President 兼 CEO, Francisco Gomes Neto 氏コメント
「イノベーションは将来の成長の原動力であり、戦略計画の重要な柱です。この度、ニデックと戦略的パートナーシップを組むことにより、航空分野へ新しいソリューションを提供できることを非常に嬉しく思っております。また、航空市場における電機駆動システムの需要は急速に高まっており、ニデックと Embraer が手を組むことにより、持続可能な航空の未来に向けて、先進的な製品開発を着実に推進できると確信しています。」
Embraer S.A.について
ブラジルに本社を置く世界的な航空機メーカーであるエンブラエルは、商用、ビジネス用、防衛・安全保障や農業の分野で航空事業を展開しています。同社は航空機とシステムの設計、開発、製造、販売及びサービスを提供しています。同社は 1969 年の設立以来、8,000 機以上の航空機を納入しており、平均すると、エンブラエル製航空機は約 10 秒ごとに世界のどこかで離陸し、年間 1 億 4,500 万人以上の乗客を輸送しています。また、最大 150 席の商用ジェット機の大手メーカーであり、北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、アジア、ヨーロッパにわたって、産業部門やオフィス、サービス及び部品分野を主導し、ブラジルにおいて高付加価値商品を提供する主要な輸出業者です。
(今期の業績に与える影響)
本件による当期連結業績への影響は軽微ですが、業績予想に与える影響が生じた場合には、詳細が確定次第、東京証券取引所における有価証券上場規程に基づき適切に公表します。