1-3 モータの分類
モータの種類は極めて多いのですが、どのような目的に対して、どのようなモータを選定したら良いかを考えたり、他人に説明するときに考え方を整理したり、また互いに言葉を共有するためには、適切な分類が必要になります。モータの分類法としては、次の4つの方法が考えられます。
- ①変換原理による分類(電磁モータ・静電モータ・超音波モータ)
- ②電源による分類(直流電源・単相交流電源・三相交流電源)
- ③回り方による分類(回転速度を決める要素・逆転)
- ④構造による分類(回転するものと静止しているものの組み合わせ)
分類の仕方は、モータに対する考え方によって異なってきます。以上に挙げた分類法はいずれも製造側の視点に立ったもので、ユーザ側の使い勝手や分かりやすさを反映したものではありません。
そこで、本書ではわかりやすくするため、上に挙げた分類を参考にしながら、新しく分類しなおしました(DCモータ 図 1.3)。これからはこの分類に従って、各種モータの特徴について説明します。
図中の[ ]、( )、○に記した数字は、以後の説明で使用している段落番号を意味します。
これからさまざまなモータを紹介していきますが、もし種類が多すぎて混乱したときは、DCモータ 図 1.3 に戻って位置づけを確認してください。あるいは、最初はこの部分を飛ばして2章へ進み、全体を読まれた後にこの部分を読まれるのもよいでしょう。