ソリューション事例
扇風機用ブラシレスDCモータ+ファンユニット
扇風機の世界にも省エネ・高機能化のトレンドが到来
小型・軽量化、高機能、キメ細かな運転モードを実現。
- NEEDS
- 効率アップのみならず、より多くの機能を搭載したい
- SOLUTION
- ブラシレスDCモータ活用だけでない、高度な技術によるファン設計
高効率、小型・軽量、しかもキメ細かな風量調節が可能
家電分野において「節電」という観点から製品性能を見直す流れが強まっています。
そのひとつが扇風機。従来のACモータに比べて低消費電力のブラシレスDCモータを搭載した扇風機が市場において確かなプレゼンスを示すようになりました。低消費電力ゆえにバッテリー駆動をも可能とし、コードレス扇風機も登場しています。
そして、省エネだけでなくブラシレスDCモータの制御性の良さにも注目が集まっています。従来のACモータが3段階程度の定速回転切り替えであったのに対して、ブラシレスDCモータの場合はスタンダードモデルでも任意の速度できめ細かい制御ができる上に、複雑な運転シークエンスを繰り返す機能を搭載しています。この機能によって長時間浴び続けても体にやさしい微風を送ることができるようになりました。また、ACモータに比べてサイズが小さく軽量であるという利点を活かし、スタイリッシュなデザインが可能となり、複雑な首振り運転も可能となりました。
ワイド/スポット送風の切り替え、大風量で静音運転
NIDECでは、こうした扇風機の進化に沿って、従来のようなモータだけではなくモータ+ファンのユニット提供を進めています。例えば、あるモデルの扇風機ではモータ+ファン+可変翼という構成のモデルを発売していますが、可変翼によってワイド送風・スポット送風の切り替えを可能としました。これにはNIDECがこれまでサーバ冷却ファンなどで蓄積してきた気流解析・気流制御技術が活用されており、ファン性能と可変翼の相互作用で効率も向上させています。
また、別モデルの扇風機ではファンに補助翼を付加し、風切り音を大幅に低減させつつ風量アップを実現しています。こうした独自の気流解析・気流制御技術の投入により、夏は扇風機、冬はサーキュレータとして使用することが可能となり、扇風機市場に大きな刺激を与えて市場をさらに活性化させています。