G/ガバナンス

コーポレートガバナンスと内部統制

企業の誠実さを確立した上で社会の信頼を獲得し、「高成長、高収益、高株価」をモットーとした持続的な企業価値の拡大を図っています。

目的

NIDECグループにおけるコーポレート・ガバナンスの目的は、企業の誠実さを確立した上で社会の信頼を獲得し、「高成長、高収益、高株価」をモットーとした持続的な企業価値の拡大を図ることにあります。この目的のため、内部統制の維持・強化を図ることにより経営の健全性・効率性を高め、情報開示の充実を図ることにより経営の透明性を高めます。

コーポレート・ガバナンス体制

「高成長、高収益、高株価」をモットーに、「社是」及び「経営三原則」のもと、経営及び経営体制の強化に努めることを基本方針としています。この基本方針を実現するための主な機関としては、会社法に規定される取締役会、監査等委員会のほか、指名委員会、報酬委員会、サステナビリティ委員会、執行機関として月次役員会と経営会議を設置しています。

コーポレート・ガバナンスの変遷

コーポレート・ガバナンス体制

取締役会

取締役会は、経営に関わる重要な事項について意思決定を行うとともに、業務執行の監督を行っています。当社は、当社と特別な利害関係がなく独立性の高い社外取締役を招聘することにより、経営に対する監督機能を強化し、経営の透明性・客観性を高めています。2024年6月の株主総会における決議に基づき、取締役会は11名の取締役で構成され、そのうち6名は社外取締役です。

取締役の取締役会および各委員会への出席状況(2022年度)

取締役 出席回数 / 開催数(出席率)
取締役会 監査等
委員会
指名
委員会
報酬
委員会
サステナビリティ委員会
永守 重信 26/26 (100.0%) - 3/3 (100.0%) 1/1 (100.0%) -
小部 博志 20/21 (95.2%) - 3/3 (100.0%) 0/0 3/3 (100.0%)
村上 和也 26/26 (100.0%) 14/14 (100.0%) - - -
落合 裕之 26/26 (100.0%) 14/14 (100.0%) - - 3/3 (100.0%)
佐藤 慎一 17/21 (81.0%) - - 0/0 0/0
小松 弥生 20/21 (95.2%) - 3/3 (100.0%) - -
酒井 貴子※2 24/26 (100.0%) 4/4 (100.0%) 3/3 (100.0%) 1/1 (100.0%) 3/3 (100.0%)
山田 文 24/26 (92.3%) 14/14 (100.0%) 3/3 (100.0%) 0/0 -
赤松 玉女 15/21 (71.4%) 9/10 (100.0%) - - 3/3 (100.0%)
渡邊 純子 11/13 (84.6%) 5/5 (100.0%) - - 2/2 (100.0%)
  • ※1 開催回数が異なるのは、就任時期の違いによるものです。
  • ※2 2022年6月17日開催の第49期定時株主総会において、酒井貴子氏は取締役に就任しました。同氏はそれ以前、当社の取締役(監査等委員)として取締役会、監査等委員会、報酬委員会に出席していたため、同氏の出席回数は取締役(監査等委員)として出席した回数を含んでいます。

取締役会の審議内容

取締役会の実効性評価

当社は、毎年社外取締役を含めた取締役会メンバーを対象に取締役会の実効性評価アンケートを実施し、その結果をもとに取締役会で議論し、分析・評価を実施しています。アンケート結果をもとに、対応策を検討し、継続的な改善に努めていきます。

取締役会実効性評価アンケート(取り組みと評価)

実効性確保のため2022年度に実施した取り組み

  • 社外取締役へ向けた事前説明を継続実施し、各案件情報の十分な提供、議論の機会を確保。
  • 非公式会合における非業務執行取締役の事業理解促進(事業の説明・オンライン工場見学の実施)および投資家やその他のステークホルダーからの意見共有を継続的に実施。
  • 投資案件等については中長期戦略目標との関係を取締役会で説明する等、情報展開を実施。
  • 取締役選任時のスキルマトリクスの開示、業務上の責任者(執行役員等)選任時の、該当人物の経歴・スキル等の説明を継続的に実施。

2022年度の評価結果

  • 取締役会の員数、構成(社内外役員割合・多様性等)、頻度、時間、情報の質と説明に加え、「総じて取締役会は十分に機能している」、「取締役会資料には必要な情報が網羅されている」、「取締役会は、経営層の後継者候補の育成が十分な時間と資源をかけて計画的に行われていくよう十分に監督が行えている」との点で評価を得た。
  • 第三者(外部法律事務所)からも、取締役会の実効性については、取締役会の構成面・運営面をはじめとして全般的に高く評価されており、取締役会において充実した議論が行われる体制が整備され、現に自由闊達で充実した議論が行われていることを確認。また取締役会の監督機能全般についても高く評価されており、また、近時、重要な経営課題との意識が高まっているサステナビリティ等についても充実した議論がなされていることが確認された。なお、この第三者による評価の仕組みは2021年度より導入している。
  • 課題点としては、取締役会資料の提供時期について早期化を求める指摘が複数寄せられ、また、中長期的な経営戦略・課題に関してより議論を深めるべきとの指摘もなされており、さらなる改善が求められるものと考えられる。
2023年度の取り組み

スキルマトリクス

監査等委員会

監査等委員会は、取締役の職務執行の監査を行うとともに、会計監査人から監査報告を受けております。

委員構成および議長の属性

全委員 常勤委員 社内取締役 社外取締役 委員長
(議長)
構成 5名 2名 2名 3名 社内取締役

監査等委員会と会計監査人の連携状況

監査等委員会と会計監査人との間で、四半期ごとの会合に加え、年に2、3回ほど必要に応じ会合を行っています。会合では、監査結果、監査体制、監査計画、監査実施状況等について情報・意見交換を行っています。

監査等委員会と内部監査部門の連携状況

内部監査部門である経営管理監査部により、定期的に監査等委員会に対する報告会が実施されており、監査等委員会は当社グループにおける内部監査の結果につき報告を受けています。また、監査等委員会は経営管理監査部との間で、必要に応じて意見交換、情報共有を行い、経営管理監査部に対し実地監査の要請を行っています。

指名委員会

社外取締役酒井貴子が委員長を務め、社内取締役2名、社外取締役3名で構成されています。取締役および執行役員等の選任方針・選任基準や継承プラン・サクセッションプランの考え方、副社長の候補者案、社長候補者案の決定に向けた取り組み等を審議しています。

報酬委員会

社外取締役が委員長を務め、社内取締役2名、社外取締役3名で構成されています。役員報酬に係る基本方針や報酬体系等について、取締役会の諮問に応じて審議を行い、その結果を取締役会に対して答申します。

サステナビリティ委員会

社外取締役酒井貴子が委員長を務め、社内取締役2名、社外取締役3名で構成されています。サステナビリティに関する業務執行の監督、取締役会への報告を行います。サステナビリティ委員会は四半期に一度開催されます。

各種委員会

名称 趣旨
情報セキュリティ
委員会
取締役会の下に設置され、情報セキュリティに関する基本方針を策定し、情報セキュリティ諸施策の遂行状況の監督、指導を行います。
コンプライアンス
委員会
取締役会の下に設置され、コンプライアンス基本方針・施策についての審議、決定を行い、コンプライアンス諸施策の遂行状況の監督および改善指導を行います。コンプライアンス委員会は3か月に一度開催されます。
リスク管理委員会 取締役会の下に設置され、取締役会が選任する者を委員長とし、リスク管理方針、施策の決定、取締役会への報告、建議を行います。また、全社的なリスク管理状況を監視し、リスク管理に必要な資源配分の適切性を常時見直すこととしています。各部門長およびグループ各社は、リスク管理委員会が策定した年度方針に基づいて、リスク管理年度計画を作成・実行します。

月次役員会

月次役員会は月1回開催され、最高経営責任者を中心に執行役員全員が集合して優先度の高いテーマについて議論を交わすことで経営のベクトル合わせを行います。

経営会議

経営会議は業務執行上の意思決定機関として原則月2回開催され、社長が議長を務め、取締役会付議事項の事前審議ほか、全般的業務執行方針や計画の審議及び個別重要案件の審議・決議を行います。

内部統制システム

当社は、経営管理監査部の監査活動により金融商品取引法第24条の4の4第1項が求める財務報告における内部統制の有効性の維持と改善を図っています。
また、取締役会の下にコンプライアンス委員会・リスク管理委員会・情報セキュリティ委員会及びCSR委員会を組織し、それぞれの事務局として法務コンプライアンス部・リスク管理室・情報システム部及びサステナビリティ推進部を設置し、内部統制のための企業風土作り・管理体制の強化に努めています。

グループ会社のコーポレート・ガバナンス

当社グループ会社は、当社の経営理念や方針のもと活動を行っており、当社の内部統制体制の中に組み込まれています。なお、当社からグループ会社に対し、役員の派遣、従業員の出向を行っていますが、各グループ会社は専門家等の意見も踏まえ、十分に議論を尽くした上で各社の実情に対応した業務執行の意思決定を行うなど、その独立性の確保に努めています。

政策保有株式

政策保有株式に関する方針

当社は、事業上やその他分野で取引・協力関係のある企業と将来にわたり取引・協力関係の維持・強化を図ることで中長期的な観点から事業の安定化などを通じ当社の企業価値向上に資すると期待される株式を保有しています。なお、個々の政策保有株式については、毎年取締役会において、保有目的等の定性面に加え、保有に伴う便益などを経済合理性の観点から定量的に検証し、保有の意義が希薄と考えられる株式については縮減を図ります。

政策保有株式の議決権行使の基準

当社は、政策保有株式に係る議決権行使にあたって、投資先企業の持続的成長に資することを基本方針とし、コーポレート・ガバナンス整備状況およびコンプライアンス体なども総合的に勘案の上、適切に議決権を行使します。

議決権行使の基本的な考え方

投資先の個々の株主総会議案については、中長期投資の視点で取引・協力関係の維持・強化という株式保有の目的に資するかどうかという観点を含め、特に重要な資産の譲渡・合併等の組織再編等のような株主価値の毀損につながる事象に関し、個別に確認を行った上で議案の賛否について判断します。なお、法令違反や反社会的行為に該当する議案については、事情の有無を問わずに反対します。

※コーポレート・ガバナンスと内部統制についてより詳しくは、コーポレート・ガバナンス ページをご参照ください。

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