気候変動対策

サプライチェーンおよび製品使用におけるCO₂削減

基本的な考え方

気候変動対応においては、自社だけでなくサプライチェーン全体で取り組むことが重要となっています。
NIDECグループは国際的な算定基準であるGHGプロトコルに従い、スコープ1(直接排出)、スコープ2(エネルギー由来の間接排出)に加えてスコープ3(その他、事業に関連する間接排出)を算出しています。 NIDECグループのCO₂排出量の大半が、スコープ3によるものです。スコープ3の削減を推進するにあたって「CO₂排出量削減に関する新たな中長期目標」を設定しました。この目標達成には、個々の製品による取り組みが根幹となることから、まずは製品単位でのCO₂排出量の算定を進めています。算定した結果を製品の設計開発に活用することで環境貢献製品を創出し、サプライチェーン全体としてのCO₂削減を進めていきます。

目標

2024年3月に、NIDECグループは初めてスコープ3のCO₂排出量削減に関する目標を設定し、長期目標として2050年度までにサプライチェーン全体の排出量をネットゼロにする目標を掲げました。また、中期目標として、2030年度までにスコープ3の排出量を2022年度に比べて25%削減することを目指します。
この2030年度に向けた削減目標が、2024年8月にパリ協定における「1.5℃目標」を達成するための科学的根拠に基づいた目標と認められ、国際的気候変動イニシアチブのSBTi(Science Based Targets initiative)からSBT認定を取得しました。目標達成に向けて、サプライヤとの削減に向けた取り組みを進めると同時に、省資源・省エネルギーの製品を通じてサプライチェーン全体のCO₂排出量を削減していきます。

スコープ3排出量削減目標

実績

2023年度のスコープ3のCO₂排出量は、285,034千t-CO₂となりました。
特に大きな割合を占めているのが、カテゴリー1(購入した製品・サービス)の5,552千t-CO₂とカテゴリー11(販売した製品の使用)の277,099千t-CO₂になります。
前年よりも小型の製品販売割合が増加したことにより、カテゴリー1については、前年度と比較して262千t-CO₂を削減しました。カテゴリー11については、同様の理由に加え、顧客での製品使用に関わる情報の精度が向上したこともあり、前年度と比較して43,006千トン t-CO₂の削減となりました。

スコープ3(カテゴリ1・11)CO₂排出量の推移

スコープ3の実績データは こちら

取り組み

スコープ3の削減を進めていくうえで、製品単位でのCO₂排出量の算定を行い、排出量の削減ポテンシャルの見える化を開始しました。その結果を今後の製品開発にフィードバックすることで、より低炭素な材料の使用検討とともに、顧客との協働を通じて、サプライチェーン全体での削減を進めていきます。

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