- 会 社 名
- ニデック株式会社
- 代表者名
- 代表取締役社長執行役員 岸田 光哉
- 取 引 所
- 東証プライム(6594)
- 所 在 地
- 京都市南区久世殿城町 338
- 問合せ先
- コーポレートコミュニケーション部長 渡邉 啓太
- 電 話
- (075)935-6150
当社グループ会社であるニデックマシンツール株式会社が、パウダDED方式の金属3D(三次元)プリンタ“LAMDAシリーズ"に搭載する5軸制御加工用ヘッドを開発しましたので、別紙の通りお知らせいたします。
パウダDED金属3Dプリンタ ”LAMDAシリーズ” 5軸制御加工ヘッド 開発
大型複雑部品や自由曲面の積層造形を可能に
会 社 名 | ニデックマシンツール株式会社 |
代表者名 | 代表取締役社長 二井谷 春彦 |
所 在 地 | 滋賀県栗東市六地蔵 130 番地 |
◆複雑な自由曲面に対応
◆大型金型の表面改質や補修の生産性向上に貢献
ニデックマシンツールは、パウダDED方式*1の金属3D(三次元)プリンタ“LAMDAシリーズ"に搭載する5軸制御加工用ヘッドを開発しました。従来の固定型ヘッドとワーク側が回転する方式の5軸造形機に対して、当ヘッドの開発により、金属3Dプリンタ装置のサイズに制約を受けず、大型の複雑形状をした部品や自由曲面の積層造形が可能になります。加えて、LAMDAシリーズが持つ独自技術のローカルシールドノズル*2とモニタリングフィードバック*3機能により、高品質で安定した加工を実現。航空・宇宙部品をはじめ自動車ボディの金型や工業用大型刃物などの表面改質や補修造形に用途を広げ、その生産性向上とコストダウンに貢献します。
この度、開発したパウダDED方式の5軸制御加工用ヘッドは、大型ワーク(被加工物)でテーブルの移動や回転が難しい積層造形に対して、ワークが乗るテーブルを回転させることなく、任意の角度での積層造形が可能です。ヘッド内に傾斜軸(A軸)と旋回軸(C軸)を組み込む「回転2軸組込み型」とし、自由度の高い加工ができるように回転軸のストロークをA軸:-90˚~+90˚、C軸:-180˚~+180˚と、可動域を広くとっています。また、複雑形状や自由曲面の加工を容易にするため、既存の造形ヘッドの特長であるレーザ照射径の可変機能を維持しつつ、ノズル先端とワークの接近性向上と高速・高応答駆動を実現できるよう、ヘッド本体と駆動部の小型化を図りました。
当社は2019年に“LAMDA200”をリリースして以降、以下に記す高速加工や精度保証などに関する最先端技術を開発、実用化してきました。
・初代ローカルシールドノズルに対してシールド範囲を大幅拡大した第Ⅱ世代誕生
・ワークテーブルが回転する方式の5軸造形機LAMDA500発売
・大型ワーク対応のガントリータイプの直動機構LAMDA2000開発
・AI(人工知能)を活用した積層状況判定機能追加
これら新技術は、来る 11月5日から10日まで東京ビッグサイトで開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF2024)の AMエリア(南1ホール:AM132)でLAMDA200の実機とともに紹介。各種サンプルワークを通して、金属3Dプリンタが持つ新たな加工法を提案します。
*1:指向性エネルギー堆積法(Directed Energy Deposition:DED)と言われ、熱エネルギーの集中を利用して材料を溶融する積層造形プロセス。
*2:ローカルシールドは、造形中に溶融池周辺を不活性ガス雰囲気にする機能です。この機能により、アルゴンチャンバーなどを使用せずに、チタンやアルミニウムといった酸化を嫌う材料の大気環境における造形が可能となります。
*3:モニタリングフィードバック機能は、レーザと同軸に配置したカメラを用いて造形状態を監視したモニタリング結果に基づき、レーザ出力など造形条件をリアルタイムに制御し、金属の溶融凝固を安定化します。