会 社 名
ニデック株式会社
代表者名
代表取締役社長執行役員 岸田 光哉
取 引 所
東証プライム(6594)
所 在 地
京都市南区久世殿城町 338
問合せ先
コーポレートコミュニケーション部長 渡邉 啓太
電 話
(075)935-6150

当社グループ会社であるニデックマシンツール株式会社が、世界的な高精度歯車加工のニーズに応える歯車研削盤のグローバルスタンダード機「ZFA シリーズ」の販売を開始しますので、別紙の通りお知らせいたします。

 

ニデックマシンツール、世界の高精度歯車加工ニーズに対応
歯車研削盤のグローバルスタンダード機「ZFA シリーズ」発売

会 社 名 ニデックマシンツール株式会社
代表者名  代表取締役社長 二井谷 春彦
所 在 地 滋賀県栗東市六地蔵 130 番地
 

◆ 従来比最大 50%短縮。世界トップクラスの非加工時間を実現。
◆ 完全自動化を目指したインライン計測を JIMTOF2024 で初披露

ニデックグループのニデックマシンツール株式会社は、世界的な高精度歯車加工のニーズに応える歯車研削盤のグローバルスタンダード機「ZFA シリーズ」を開発。歯車のサイズ別に ZFA160 とZFA260 の2 機種ラインナップし、来る 11 月 5 日~10 日に開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF2024)の出展を機に販売を開始します。
電気自動車の変速機構やロボットの減速機構などに求められる歯車の高精度かつ安定した高能率生産へのニーズに対して、展示会場では、マシン能力の紹介のほかに、完全自動化を目指したワーク(被加工物)のインライン計測と、グループ会社 TAKISAWA 製台車型ロボットシステム TR-20W による搬入・搬出の自動化デモンストレーションを実施、歯車加工におけるトータルソリューションを提案します。

 

今般発売する歯車研削盤「ZFA シリーズ」は、歯車を高速・高精度に仕上げ加工をする機械です。歯車のサイズ別に 2 機種ラインナップしており、ZFA160 は最大外径 160mm まで、ZFA260 は最大外径260mm までの歯車に対応します。高度化するユーザニーズに対して、ISO 3 級(JIS N3 級)相当の歯車精度での量産が可能です。
高速加工においては、新開発のツインテーブル*1構造の採用と高速旋回動作により、世界トップクラスの非加工時間 4 秒を実現、現行機の ZE16C に対して 33%、ZE26C に対して 50%短縮しました。また、安定した高精度加工のためには、ワークテーブル構造、砥石ヘッド、ドレス*1ユニットなどの剛性を高めるとともに、高速加工に耐えられる主軸構造に見直したほか、機械のベッド(機械本体を構成する台)に、高速加工時に発生する振動や熱による寸法変化を抑制する熱安定性材料(ミネラルキャスト*2)を採用して、連続加工時の O.B.D.*3変化幅を約 10μm と高生産時の精度の安定性も図っています。
さらには、EV 用歯車の加工に必要な機能として、歯面のねじれを抑制する「両歯面同時バイアス修整機能」や、歯面全域の周期的な凹凸を低減する「ローノイズ加工機能」など、様々な高精度加工技術を織り込んでいます。
そのほか、環境負荷低減への取り組みとして、加工時に生じるスラッジとクーラントを含有した廃棄物の処理に対して、濾布循環式クーラントタンクの選択が可能です。これにより、スラッジを含んだろ紙の排出がゼロとなり、産業廃棄物の排出削減にもつながります。

歯車の高精度仕上げや精密歯車の量産化に対する需要は、自動車の電動化、静粛性や燃費性能の向上、および低コスト生産のなかで、世界的な高まりをみせています。加えて、多様な高性能ロボット用減速機の需要も拡大しており、高速・高精度加工が可能な歯車研削盤に関心が高まっています。
ニデックマシンツールは国内トップを誇る歯車工作機械メーカーとして、今後も自動化・省人化、環境配慮技術を搭載したグローバルスタンダード機を発展させ、世界市場に向けて歯車加工のトータルソリューションを提案していきます。

 

■歯車研削盤「ZFA160」および「ZFA260」の主な仕様

*1 ワークを載せるテーブルを機械に 2 個搭載することで、一方が加工中に他方で加工段取りができる。
*2 天然の岩石等を樹脂を使って固めた部材のこと。熱伝導率が低く、温度変化の影響を受けにくい性質や
高い振動減衰性を持っている。また、鋳物部品のように大量の CO2 を排出する製造工程が無い。
*3 歯車のピッチ円精度を間接的に表す指標。O.B.D とは、Over Ball Diameter の略称。
*4 モジュール=歯車の歯の大きさを表す値。ピッチ円の直径(mm)を歯数で除したもの。