技術トピックス - 切削工具トピックス -
靱性を強化した新鋼種 「MACH13」
新鋼種 MACH13の特徴
- 1.ソルト熱処理採用により 、耐摩耗性&耐チッピング性(靭性)を改善
- 2.シャープな切れ刃エッジ持続により、被削歯車の加工面粗さを改善
- 3.コーティングとの密着力強化により、工具摩耗を低減
耐チッピング性改善
一般的な熱処理後のハイス組織 | ソルト熱処理後のハイス組織 |
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素地境界(結晶粒界)に炭化物が析出 → 素地どうしの結合力が弱く欠けやすい 炭化物が素地に固溶せず耐摩耗性が低下 | 素地境界に炭化物が析出しない → 素地どうしの結合力が強く欠けにくい 炭化物が素地に固溶し耐摩耗性が向上 |
加工面粗さ改善
- 【ワーク諸元】
- モジュール3
- 歯数18
- 圧力角18°
- 捩れ角 30°
- 【加工条件】
- V=150m/min
- f=1.0mm/rev
- クライム1回切り
- ドライカット
工具摩耗の低減事例
【ワーク諸元】
- モジュール 2.25
- 圧力角 17.5°
- 歯数 46 捩れ角 23°
- 材質 SCM415
【ホブ諸元】
- 3口 16溝
- ホブ材質 MACH7/MACH13
- スーパードライⅢコート
【切削条件】
- 切削速度 300m/min
- アキシャル送り 2.4mm/rev
- クライム / ドライカット
- 切削長 60m (ノーシフト加工)