加工事例 - 精密加工機の加工事例 - 小型精密加工機μV1-5x

5軸機による4種の加工法

小型精密加工機μV1-5X(5軸)の傾斜・回転軸を活用し、異なった加工法による「面粗さ」を比較しました。

銅材(40 × 40 × 30 mm)の加工法と加工条件

ワーク姿勢0°平面に対しC軸静止(左)とC軸回転(右)

加工法 C軸回転なし C軸回転
加工面 C軸回転なしの場合の加工面 C軸回転の場合の加工面
面粗さ

Ra 0.452μm
Rz 2.368μm

Ra 0.152μm
Rz 0.848μm

特徴

標準3軸加工
ボールエンドミルの先端部 (周速=0mm/min) で加工。独特な模様になり面粗度としては限度が有る。

シェーピング加工 (ヘール加工)
シール面の加工等に活用。一方向加工で高面品位。粗さも計算通り得られる。ただし、特殊工具が必要。

使用工具 R1超硬ボールエンドミル 単結晶ダイヤモンドバイト

主軸回転速度

40,000min⁻1 主軸割出し(無回転)
送り速度 3,200mm/min 15,000mm/min
ピック量 0.08mm 0.009mm
加工方法 円弧加工 シェーピング加工
ワーク姿勢 0°平面 0°平面
C軸静止 C軸連続回転 (40min-1)

ワーク姿勢B軸45°傾斜に対しC軸静止(左)とC軸回転(右)

加工法 C軸回転なし C軸回転
加工面 C軸回転なしの場合の加工面 C軸回転の場合の加工面
面粗さ

Ra 0.346μm
Rz 2.252μm

Ra 0.318μm
Rz 2.220μm

特徴

ボールエンドミル加工で工具の先端を外した部分での加工。①に対して面粗度25%向上。

ボールエンドミル加工で工具の先端を外した部分での加工。工具回転機能を利用し、理想的な切削速度加工で①に対して、面粗度30%向上。

使用工具 R1超硬ボールエンドミル

主軸回転速度

40,000min⁻1
送り速度 3,200mm/min 10,720mm/min
ピック量 0.08mm 0.008mm
加工方法 円弧加工 ピック方向へ送り加工
ワーク姿勢 B軸 45°傾斜 B軸 45°傾斜
C軸静止 C軸連続回転 (28min-1)

総評

同じボールエンドミル加工でも、「工具の先端部を避ける」「機械要素の軸数を減らす」といった方法で面粗さが抑えられます。
さらに面粗さを抑えたい場合には、シェーピング加工をご検討いただくとよいでしょう。

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