分析事例
金属異物の分析
「動作不具合により返却された製品内部から異物が発見された。混入原因調査の為、異物が何なのか知りたい。」
分析の内容
未知試料の成分分析を行う際、樹脂等の有機物と金属や無機物では、適した分析設備は異なります。
まずは顕微鏡で観察し、今回の異物は表面に光沢が見られることから金属と推測しました。
導電性のある物質の微小範囲を成分分析可能なSEM/EDSを用いて異物を構成する元素を分析しました。
分析の結果
異物からはCu(銅)、Zn(亜鉛)、Pb(鉛)などが検出しており、これら検出成分から快削黄銅などの銅合金と推測することができます。
製品を構成している材料や、製造工程内でこれら成分の材料が使用されていないか調査することで、異物の発生源特定へと繋げることができます。
なお、成分分析の結果 C(炭素)が主として検出される場合は、サンプルは有機物と考えられます。
有機物の同定にはFT-IRやDSC等他の分析設備を用いた調査を推奨しております。
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