個人投資家のみなさまへ

当社の役員が語る

NIDECの車載事業


※本ページの情報は作成当時のものです。(2023年9月)

  


Q:車載事業に参入したのはいつ頃ですか。

A:1990年代、自動車各社が燃費性能を激しく競う時代に突入し、「クルマの電動化」の波が訪れました。当社は1995年に開発に着手し2000年、電動パワーステアリング(以下、EPS)用モータの量産出荷を開始しました。ゼロからの開発であり手探りの連続でしたが競合他社に勝るスピードで試作を重ね実力を蓄えました。その後、2006年に仏ヴァレオ社モータ&アクチュエーター事業部門を買収。これがグローバル市場への足掛かりとなって欧州市場を軸に顧客数・品揃えが拡大しました。


Q:EV駆動用モータ市場への参入についても教えてください。 

A:2019年、中国・広州汽車のAion-Sという車両に初めて採用いただいたのが参入の契機です。中国はEVをはじめとした新エネルギー車の普及を、いわば国策として強力に推し進めています。世界最大のEV需要国である中国で駆動用モータの出荷実績を着実に積み上げてきました。欧ステランティス社との合弁会社を通じ、昨年からヨーロッパでの量産も開始しています。


Q:現在の車載の事業内容・規模について教えてください。

A:EPS用やブレーキ用、EV駆動用といった自動車に搭載するさまざまなモータ製品を扱っています。2022年度の売上高は5,000億円超で、2025年度には自律成長で1兆円を目指します。特に車載事業の成長を大きく牽引するのがEV駆動用モータです。また車載製品を扱うグループ会社に、ニデックパワートレインシステムズ(旧・日本電産トーソク)、ニデックエレシス(旧・日本電産エレシス)、ニデックモビリティ(旧・日本電産モビリティ)などがありグループ一体となって車載事業に取り組んでいます。



Q:今後の抱負は。

A:自動車の業界は100年に1度の技術革新が起こっており産業構造の変化が地球規模で起こっています。系列取引に象徴される従来型の垂直統合モデルからグローバル水平分業モデルへとシフトし、当社のような独立系のモーターメーカーは、今後世界の多くの自動車メーカーに対して部品を供給できる業界構造になるとみています。すでにNIDECはEPS用モータで、ダントツの世界シェアNo.1を獲得しています。EV駆動用も含めた「クルマの電動化」需要を、高い技術優位性とコスト競争力、そして何よりもスピード重視で獲得し、車載システムのグローバルトップメーカーを目指します。

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