昨年はコロナ禍一色の一年であったが、今年もコロナの波が続くだろう。コロナ対策の原則を守りつつ万全の体制で業務にあたってほしい。
世の中の移り変わりのスピードは益々加速しており、過去からの仕事のやり方が全く通用しなくなっている。競争相手は中国企業をはじめとしグローバル化しており、勝ち組・負け組が鮮明に分かれ、業界間格差・業界内格差が広がっている。この大きな変化に対応できる企業しか生き残れない時代の到来である。
また、企業間格差に加えて個人間格差も広がっていく。当社が昨年導入した 5 段階相対人事評価制度のように、時間ではなく仕事の結果で評価が下される時代になり、年齢や学歴、社歴、国籍、性別は一切関係なく、成果が中心の評価指標に変わってきている。2023年までに日本電産グループ社員の平均賃金を今期比 30%増にしていくと宣言しているが、その実現のためには生産性向上の徹底追求による高賃金低労務費企業を実現する必要がある。3P(プロアクティブ・プロダクティブ・プロフェッショナル)力を磨いて、プロアクティブ・プロダクティブに業務を行い、プロフェッショナルな人材になるための自己投資、自己研鑽をしてほしい。
あらゆる産業で電動化が進んでおり、日本電産グループにとっては大きなフォローの風が吹いている。自動車の EV 化の波は本格的に進み、工場自動化によるロボット市場の拡大、ドローンを使った物流改革も急速に現実化してきている。この劇的な変化を大チャンスととらえて2030年売上高10兆円を達成するためには、社員全員の活躍が必要であり、それぞれが事業計画達成に拘りをもって仕事にあたってほしい。「自分たちの会社は自分たちで守る」「自分のことは自分で守る」という自助の気概をもって業務に臨んでほしい。
日 本 電 産 株 式 会 社
代表取締役会長(CEO) 永 守 重 信
以 上