門形五面加工機MVR25Cx

湖北精工株式会社様

湖北精工株式会社は、滋賀県長浜市にて工場を構える産業用機械メーカです。2024年3月、当社の門形五面加工機MVR25Cxを導入いただいており、製造部工作課次長の佐竹利之様、オペレータの久保田真也様にお話を伺いました。

湖北精工様 プロフィール

カップ印刷機・ボトルキャップ印刷機・カーリング装置をはじめ、検査機などを組み合わせた一連の自動化ラインを設計・製造し、各分野のものづくりにおける省力化に貢献しています。


ミッションは、「機械づくりを極める」。お客様ごとに異なる課題に向き合い、緻密な対応を行います。設計・加工・組立部門が連携してユーザの思いを機械に伝え、「一品一葉」のカスタマイズされた機械を作り上げています。


製造部工作課(加工部門)は、マシニングセンタや門形五面加工機により、大型加工や特殊加工を中心に部品の内製を行っています。

左:次長 佐竹利之様、右:オペレータ 久保田真也様


門形五面加工機MVR25Cx テーブルサイズ1.5×4m

湖北精工様 インタビュー

Q: MVR・Cx導入の背景について教えてください

佐竹次長 30年ほど使っていた門形五面加工機があり、老朽化による更新を考えていました。もともとは、工場のスペースが限られていることも考慮して、門形マシニングセンタを探していたのです。そんな中で、第一候補だと思う他のメーカのマシニングセンタに出会ったものの、「サイズのわりに高価だ」と感じて、納得できずにいました。

一方で、私たちの加工対象として製缶品が増えつつあるタイミングでもありました。もとから基準面のある角物(カクモノ)を削りだして部品を作るのであれば、マシニングセンタ上で上面を加工するたびにコロコロと転がし、段取りを変えながら加工できます。しかし、最初から基準面がない製缶品は、ひずみを考慮した段取りを行い、ワンチャック(1回の段取り)で5面の加工を行う方が効率よく加工が進められる。製缶品が多くなるのであれば、門形五面加工機の方が使い勝手が良いのです。

「やはり、スペースを確保して、門形五面加工機を導入した方がいいのではないか」と考えていたところ、ニデックマシンツールがMVR・Cxをスタンダードモデルとして発売していたことが思い当たりました。そこから、工場内レイアウトを検討しなおしてスペースを確保し、導入するに至りましたね。


Q: MVR・Cxは、どのようなポイントをご評価いただいたのでしょうか

久保田様 私は以前からMVR30、MVR40を使用しています。MVR・Cxに決まったのは、MVRの実績も含めて、価格・納期といった点を総合的に評価した結果だと思っています。


佐竹次長 MVR・Cxは、私たちのニーズにちょうど良い機械だと思いました。

無垢材からの削り出しや、高精度な金型などを扱うのであれば、重切削能力や高い精度が必要とされると思います。しかし私たちが求めているのは、最終製品である産業機械の形に合うように、少々複雑な形状の製缶品を加工することです。そこでは、過剰な精度は必要ありません。

他のメーカの五面加工機を見ていても、オーバースペックだと思うものが多かったです。そんな中で、MVR・Cxは、コストパフォーマンスも良く、私たちのニーズにマッチすると感じられました。


Q: ご決断後、工場レイアウトの再検討や基礎工事などを急いでご準備くださり、およそ4.5ヶ月という短納期で、MVR・Cxの据付が始まりました

佐竹次長 前の機械は30年も前のものでしたから、動作はゆっくりで、精度も心配でした。更新すると決まってしまえば、できるだけ早く新しいMVR・Cxに来てもらう方が良かったのです。

当社で製造している設備も、スピーディな導入が求められることがあります。そのための工事の手配は、ある意味、当社としては得意としているところですね。


Q: 久保田様は、MVR・Cxを実際に使っていただいて、どのように感じられていますか。

久保田様 まずは、期待した通り、製缶加工を行うために充分な能力があると感じています。


狭いところの加工がしやすいのはメリットですね。以前から使用しているMVRはオプションとしてエクステンションヘッドを搭載しており、ワークの入り組んだ部位を加工するときだけはエクステンションヘッドを使おう…と考えながら加工工程を組み立てています。でもMVR・Cxなら、φ220mmのエクステンションヘッド(※画像1参照)が付いた状態が標準。あまり気にすることなく狭いところの加工ができ、使いやすく思います。

また、操作画面のNidec Naviは、見やすく、「親切」になったなと感じています。例えば、プログラム作成画面上でGコードやMコードにカーソルを合わせると内容が表示されたり(※画像2参照)、Mコードの一覧をパッと出すことができたり…。

プログラム作成や門形五面加工機について何も知らない状態でも、MVR・Cxから始めるととても分かりやすいのではないでしょうか。今は私だけが使っているものの、将来的には、他のオペレータも使う必要が出てくると思います。そのときは、少しだけ教えれば使えそうだと感じています。

それに、この機械は静かですね。もし加工中に異音が発生していても気づきやすいですし、ストレスが少ないと感じています。

※1MVR・Cxはφ220mmのエクステンションヘッドを
標準採用している
※2プログラム作成画面上で、カーソルを合わせたGコードの内容が表示される

Q: 導入後のサービス対応はいかがでしょうか。

久保田様 操作する中で分からないことがあったら、リモートモニタリングで機械の状態を確認して教えてもらうこともありますし、言葉で説明しにくい部分はビデオ通話サービスで映像を共有して、画面内で指示しながら対応してもらったことがありました。

こちら側で状況が把握できなかったり、電話上でうまく伝えられなかったりする場面でもスムーズに対応してもらえて、便利だなと思います。

Q: 今後、MVR-Cxをどのように使っていきたいとお考えですか。

佐竹次長 私たちは、マシニングセンタも含め大小さまざまな工作機械を設備しています。最終製品を製造するうえで様々な部品加工が必要になりますが、「一品一葉」の部品を見極め、それぞれ最適な機械に割り振り、納期・品質を満たす形で仕上げることが私たちの仕事です。

先ほども話題に挙げた通りですが、MVR・Cxは、門形五面加工機として製缶品をワンチャックで加工するのに適した機械です。これからも、それに見合ったワークを任せて活躍してほしいですね。

湖北精工様の事業において、当社製品が重要な役割を担っていることを実感し、大変うれしく感じました。今後も良い製品・サービスをご提供できるよう尽力して参ります。


湖北精工株式会社 基本情報

・本社工場
〒526-0802 滋賀県長浜市東上坂町351番地2

・小沢工場
〒526-0004 滋賀県長浜市小沢町225番地

TEL:0749-63-5212
FAX:0749-63-5216

お使いの製品

  1. 門形五面加工機 MVR・Cx シリーズ

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