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第2創業を成し遂げ、グローバルな超一流企業へ

 2024年度上期の売上高は1兆2,938億円、営業利益は1,210億円となり、いずれも過去最高を更新しました。精密小型モータではHDD用モータの需要回復に加え、急成長しているAIデータセンター向け水冷モジュールなど新分野での売上増加も見られました。車載では、昨年度より収益性最優先へと戦略転換したEVトラクションモータ事業の中国市場において黒字転換を実現し、また、家電・商業・産業用でも収益性改善が進みました。

 NIDECグループは世界No.1の総合モータメーカーとして、半世紀以上にわたり「回るもの動くもの」で技術と実績を積み上げてきました。これに加えて、冷却システムなどの「熱マネジメント」や「発電・蓄電・充電・変電」という電気を扱う技術においても豊富なノウハウを蓄えています。これらの強みを活かし、今後ビジネスを拡大していく事業を次の5つの領域、すなわち、①AI社会を支える、②サステナブル・インフラとエネルギーの追求、③産業の生産効率化、④より良い生活の追求 - Better Life 、⑤モビリティイノベーションと捉えています。NIDECグループの製品や技術を通じて、社会のあらゆる課題へソリューションを提供していきます。

 当社が100年を超えて成長し続けるグローバルな超一流企業となるためには、事業戦略と同様に組織体制の整備も不可欠です。新体制では、技術力の集結、グローバルな人事体制の確立、そして全従業員のベクトルを合わせるための「パーパス(存在意義)」策定を目的に、それぞれの事柄について新設したコミッティで日々議論を重ねています。そして、新経営体制への変化と同じく、NIDECグループの成長を支える企業文化を後世に繋いでいくことも私の重大な使命です。創業者である永守が固めてきたこの基盤の上で、NIDECグループ全従業員が一丸となって更なる成長を遂げていきます。

代表取締役社長執行役員、最高経営責任者
岸田 光哉


新時代の経営者を育てていく

 当社は、2023年4月1日に創業50周年を迎え社名を「日本電産株式会社」から「ニデック株式会社」に変更し、次なる100年に向けての新たなスタートを切りました。本年度からは岸田社長(最高経営責任者)をトップとする新しい経営体制が始動しています。

 今後、真のグローバル企業を目指して挑戦を続けていくため、新経営体制では「代表取締役グローバルグループ代表」として集団経営体制が順調に進むよう見守っていこうと思います。実際の経営に関しては岸田社長(最高経営責任者)に任せ、創業者として当社が50年を通じて培ってきた企業風土がグループ全体でしっかり受け継がれていくための指導に徹する所存です。今後とも、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役グローバルグループ代表
永守 重信


創業メンバーとして新体制をサポート

 当社は1973年にモータ事業からスタートし、駆動技術を中心に事業領域を広げて参りました。創業以来、私は主に営業の立場からNIDECグループの成長に力を注いできました。今後も世界10万人超の従業員を始め多くのステークホルダーと接し、後進育成に努め、新経営体制をサポートしていきたい所存です。

 当社の成長を語るうえで欠かせないM&Aについては、引き続き永守グローバルグループ代表が指揮を執りますが、NIDECグループに新たに参画する会社と当社経営陣の橋渡しや、企業文化の浸透に私も貢献したいと考えています。引き続き、皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

取締役会長
小部 博志


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